イノベーティブなサービスを高速で生む組織づくりとは Vol.2

 
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たわいのない会話が、
組織の活性化につながる

鳥越 僕がスタートアップの人に言うのが、実はコミュニケーションって質より回数の方が重要だということ。たわいもないことを1日何度も社員と話している経営者は、スタートアップもうまくいくんですよ。意外とそれで伝わったり意識を共有できたりする。

中島 本当にそうですよね。どうでもいいようなコミュニケーションで繋がるんで、僕も下のメンバーと話す時間が欲しくてたまらないんです。でも今は時間がないから、肩を叩きに行くんですよ。「どう?」みたいな感じで。すると、実は遅れますとかお金が足りないですとか、あえて言ってくるんですよね(笑)。

あとやっぱり、コミュニケーション能力が発揮される最たるところって、お客さまの課題が何なのか、何が原因なのかをどれだけ理解できるかですよね。それができる人材を作っていきたいと思っていて。

 
 
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鳥越 そこで問われるコミュニケーション能力は、鍛えることが必要ですよね。

中島 そういった意味では、今年、コーチング会社に入ってもらったんです。半年間やったところ、他社と比較して圧倒的に変化が大きかった。だからまだまだポテンシャルはあるなと。

そのコーチングで話した僕の中のゴールは、会社の目標やビジョンを、自分の目標とビジョンに置き変えて行くこと。また、それを行動に移せることが次のゴールだという、シンプルなものです。それを新卒の1年生にも話しに行くんですけど、少しずつプライベートな話までする仲になるんですよ。そうすると「こんな開発がしたいんじゃないの?」って、先に気づくことができる。

「そうなんです。ただこんな課題があると思ってまして」「いや、この問題の方が大きいんじゃないの」みたいな感じで、そんな話が普通にできるんですよ、20代と50代で(笑)。そういう関係になれているのは嬉しい。今は本部長の立場にいるけど、若手が僕のところに来てそんな話をするような組織にはなってきています。

ビジネスを自らイノベートする。
地方創生に目をつけたワケ

中島 アジャイル開発センターは、ビジネスを自らイノベートする場になって欲しいんです。というのも、インフラのキャリアの存在って、将来的になくなる時代もありえる。それを考えると今の20代、30代には、通信事業の範囲に留まるんじゃなくて、もっとやりたいことを見つけて旅立って欲しい。そしてその先には、地方創生があると思います。

 ちょっと話が脱線するかもしれないけど、人間ってどこか寂しい部分を持ってるじゃないですか。

 
 
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鳥越 どんな寂しさですか?

中島 僕の場合、中学校まで白川村というところにいて、地元には高校がなかったから、16歳から下宿で家を出てたんですよ。そこから大阪の学校に行って東京に出てきているので、親と話ができないって寂しさがすごくありました。それに遠くにいたから親孝行ができなかったんですよ。仕送りするぐらいで自己完結していて、それがすごく後悔ですね。

一番後悔したのは、亡くなった父と満足に話せなかったこと。富山の病院に入院していた時は、それまでできなかったことを反省するように東京から毎週通ってたんです。でも喉頭がんでカテーテルが外せなくて喋れないから、筆談だけでは話したいことも話せない状況で。だから早くに親元を離れたことって、けっこう後悔してるんですよ。

 
 
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鳥越 でもそれを後悔せずに生きるためには、どうすればいいですかね。

中島 そこで地方創生ってけっこう重要で。地方には地方のいろんな価値があって、その価値をちゃんとお客さまに伝えられれば、生まれ育った人たちがわざわざ都会に出てくることもないんですよ。地方創生にはそんなメリットがあると思います。

その地方なりの価値は都会から行く人にとってもいいものだと思うし、価値を感じた人が家族ごと移住することも受け入れられる場でもあって欲しい。そもそも根底に「家族愛」があって欲しいというのが、地方創生の僕のゴールですね。

 
 
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新しい人から新しい価値観を学ぶ

鳥越 私たちの世代が少し苦手とするのは、Airbnbみたいな信頼をソフトウエアだけで設計するようなサービス。それをそもそも構造から理解できないので、何から何まで始めから学んでいかなきゃいけない。その点、今の中学・高校生はスマホでどう友達と繋がるとか、何が便利かよく解ってる。その人たちにデザインやソフトウエア設計を教えていけば、変わると思いますけど。

中島 僕もそう思うな。「今の子供たちが」ってよく言うけど、もう潜在的にいる気がします。今の新卒もそんな感じですよ。僕から見ると表現が純粋でシンプルで、無駄がない考え方をするんです。またそれを実現するだけのことを学生時代に学んできてる。「何このセンス!?」みたいな人が何人かいますね。

鳥越 そういう方には今まで大企業がやってきたような研修ではなく、始めから何かをやらせるのもいいでしょうね。

中島 しましたね。今年、僕のところに辞表を持ってきた1人に「自分の人生だからやりたいことやれよ」って話をしてたら、「kubernetesの開発をしたい」と言い始めて。マイクロサービスをするためのコーディング方法って言えばいいのかな。コンテナをデプロイすればもうサービスできちゃうという新しい技術が出始めていて、まさにそれをやりたいと。

それは俺が「やる」って言えばできることだよねって、彼は結局会社に残って、その環境がある会社に出向して頑張ってるんですよ。そういう人が持つ新しい価値観を、我々がうまく理解して、コミュニケーションを取って導いてあげることで、新しいことができると思う。

 
 
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鳥越 双方にとって学びになりますよね。

中島 前の社長に「会社をディスラプションしろ」、要するに文化を変えろって言われ続けてきたけど、その文化の変え方って頭ごなしじゃなくて、そういう人の新しい価値を認めて環境を与えることかなと。我々の知らない新しい文化を持ってる人たちが、自由に自分たちの思いを形にできるような環境を作ることが、結果的に新しい文化を作っていくのかな、なんて思っちゃいますね。

鳥越 ですね。ディスラプションって「破壊」と言いつつも、畑も放っておけば硬くなっていくから、誰かが一回そこをかき回す必要があるということだと思うんです。それはなかなか度量がないとできないことですけど。

中島 でも誰かやらなきゃいけないですよね。僕も縦横に動く中で煙たがられることもあるけど、それは僕の役割かなと思ってます。

 
 
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