若者や女性のお金のモヤモヤを解決する:オマモリUXの正体とは!Vol.2

 
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tsumiki証券が実現する、ネットとリアルの最適な繋げ方


ネットでの不安をリアルの場で解決する仕組み

鳥越 tsumiki証券さんが、事業を始めたことの意義について伺ってもいいですか?

寒竹 今、モノが本当に売れなくなっています。今後、会社としてどうしていくかを、当社グループの経営陣はずっと考えています。

商業施設のあり方として、ただモノを売って、カードを発行する場所ということでは生き残れないだろうと。

アメリカを見ると、「アマゾンエフェクト」(アマゾンの成長に伴い、あらゆる分野で起きている混乱や変化のこと)が起きています。中国ではアリババがあります。これは日本でも起こることです。

一方で、私たちがリアルの店舗網を持っていることや、小売業で培ってきた人材は間違いなく素晴らしい経営資源です。それをどう強みとするか。

その答えの1つがシェアリングサービスでもあります。私たちは“売らない店舗”と呼んでいます。体験してもらうということを大切にしています。

 
 
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鳥越 なかなか大きな転換ですね。

寒竹 そうなんです。新宿マルイ本館に『ルルレモン』というアスレティックウェアなどを扱うお店がありますが、このお店にはお客様同士のコミュニティがあり、ヨガのスクールだけでなく、ランクラブで新宿御苑まで走るなど、体験をとても大事にしています。

そういったテナントさんやコミュニティを増やして、新しいお店を作っていこうと舵を切っているところです。

tsumiki証券も基本的にはネットビジネスですが、お客様の中には登録する際に、「マイナンバーってなんだっけ?」とか、「どんな商品を選べばいいんだろう」といった解決できないことも出てきます。

そこを実際のお店で担当のスタッフがサポートする仕組みを作っています。

 

鳥越 新しい。リアルな店舗を持っているからこそできる、ネットとリアルの上手な繋げ方ですよね。

近い将来の話をすると、例えばアリババのように多くのサービスがグローバルに市場を囲っていくようになるので、経済圏が大きくなると思います。

でも逆に取引は小さくなるだろうと。シェアリングサービスもそうですが、ブランドバッグを何十万円で買うのではなく、毎月少ない額で払っていくということが、生活の中で増えていくと思います。

そういう時代に合わせて、丸井さんのような小売業の大手も変わっていかなければいけないと。

 
 
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寒竹 そう思います。tsumiki証券を始める意義として、丸井グループの持つ経営資源や強みであるクレジットカードを活用して、積み立て投資をしていただく。

それを5年、10年続けていただくということは、毎月カードを使ってもらうということでもあります。

つまり、私たちとお客さまのお付き合い期間も伸びていきます。そうすることで、カードや丸井に対してのお客様のリテンション(既存顧客維持)やLTV(ライフ タイム バリュー=顧客生涯価値)が上がります。

tsumiki証券によって、そこを目指そうとしています。

鳥越 すごいなあ。事業をそれだけ長い期間で見ているわけですよね。

寒竹 さらにお客さまの不安やニーズに対して、私たちの経営資源を活かして、社会的に意義のあることと組み合わせることで生まれる新しいビジネスを作っていこうと考えています。

tsumiki証券はそのスタートとも言えるサービスです。

丸井ならでは。「信用」ベースの独自のUX

 

鳥越 寒竹さんのお話を伺っていると、例えば近い将来「丸井コイン」のようなものが生まれて、シェアリングの時も、積み立ての時も、あらゆるタイミングでコインが行き来する経済圏を作れそうですよね。

それが仮想通貨であれば、言うことなし。友達同士で、「一緒に買おうよ」なんてこともできれば面白い。

寒竹 その時に大事なのが、“温かいもの”とでもいうんでしょうか、コインの価値が大きく変動して、誰かが得をして、誰かが損をするのではなく、気持ちやありがとうの心が伝わるようなものならいいですね。

 
 
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鳥越 そうしたコインが投資対象になるかわかりませんが、あまり値動きが激しくない平和的なコインだと最高ですよね。

アリババの「信用スコア」は、他の色々なサービスもやろうとしています。

確かに面白いと思うし、ユーザーも付いてくると思いますが、それとは少し違う発想だと面白い。

寒竹 そうですね。ただ、「信用」の発想は昔からあります。

丸井はクレジットカードもやっていますが、信用供与で80年以上ビジネスをしてきましたので、実はお客様の信用データというものはあるんです。

それをお客様に見える形で還元していくというのはやってみる価値がありそうです。

鳥越 その時に、何ポイント以上でないとこの商品は買えないとか、ポイントが高い人でないと結婚できないというのは、なにか違う気がします。

もっと違う形の活用方法があるといいですね。

寒竹 ポイントやコインとは違いますが、信用を具現化しているのが丸井グループのゴールドカードだと思います。

他社さんのカードと違うのは、こちらからインビテーションを差し上げたお客さまは、年会費が無料なんです。

エポスカードを頻繁にお使いいただいていて、お支払いもしていただいているお客様を対象としています。

鳥越 つまりお得意様のお客様ということですね。

寒竹 そうです。そういうお客様に対して、良ろしければゴールドカードを無料で持っていただけませんかとご案内しています。

一般的にゴールドカードは、エグゼクティブなおじさまが数万円の高い年会費を払って得るステータスですが、私たちのゴールドカードはお得意様カードなので20代の女性がたくさん持ってくれています。

彼女たちにはすごく喜んでもらっていて、例えば「今日の飲み会、私のゴールドで!」といった具合に、ある種のステータスとして使ってもらっています。

 

鳥越 ゴールドであることに喜びを感じていると。

 

寒竹 やはり従来型のゴールドカードのイメージでは、「私なんてゴールドは持てない」と、特に若い女性は思っています。

だからこそ、そういったお客様にとってのちょっとしたステータスやうれしい気持ちに繋がっていくのかなと思います。

鳥越 それはUX的にすごく面白い。なぜそこで人は喜びを感じてしまうのか、という。

寒竹 やはり、お得意様ですと言われると誰しも悪い気はしませんよね。

鳥越 ゴールドの上の無色透明カードのようなものがあったら面白いですね。

自分のポイントをまったく関係ない人にシェアしたり、自分がカードを使って得た体験が誰かのポイントになるようにしていると、そのカードが与えられるというような。

 
 
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寒竹 それはいいですね。この先、プラスティックのカードも無くなっていくはずですしね。新しいカードのあり方かもしれません。

 

ユーザーに会社を好きになってもらうには?

鳥越 寒竹さんと以前お話した時にUXが重要だとおっしゃっていました。そう考えたのはなぜでしょうか。

寒竹 スマホはすでに生活の一部ですし、基本的にはあらゆることがスマホで済む世の中になっているからだと思います。それと同時に、そんな世の中なのに、なんでわざわざマルイに来てもらうんだろうと考えました。

それは、お客様にいいものを持って帰ってもらいたいと思うからなんですね。

そのためには、行って良かったと思う体験がないといけないのかなと。空間や人とのコミュニケーションには必ず意味があって、その付加価値をどのように出していくのかが重要ですよね。

鳥越 なぜ体験に付加価値があると思われるのでしょう。

寒竹 会社の利益を上げなければいけないということもありますが、根底には、どれだけお客様に私たちの会社を好きになってもらうか、これに尽きると思います。 

特に私たちtsumiki証券は、「つみたてNISA」という利幅の低い投資信託だけをご提供しているため、長く続けてもらわないと存続が難しいビジネスです。

だからこそ何よりもお客様が私たちのことを好きになってくださって、周りの方にも「こんなサービスがあるから使ってみて」と伝えていってもらうことなしには、このビジネスを語ることはできません。 

その時に、Webだけでなくリアルも含めて、どんな素敵な価値を打ち出すかは、人や気持ち、その根源に関わってくることだと思います。だからこそUXというものが重要だと考えています。

 
 
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鳥越 人によっては、バッグさえ買えればいいということもありそうですが、その時にはどうされているんでしょう。

寒竹 もちろん買っていただきます。ただ、どれだけ満足して買ってもらったか、無理やりおすすめしてはいなかったか、品揃えは良かったのかということは考えます。

そういうことを考えずに、ただモノを売るのでは、一時的な売上にはなりますが続きません。結局はマルイにも来てもらえず、カードも使ってもらえなくなります。

新しいサービスができました!と言っても、「でもマルイでしょ」となってしまう。そうならないようにしっかり考えていこうというのは、グループとして一貫しています。

鳥越 根本に、お客様がどれだけ満足しているかがあり、その幸せを叶えるために、モノも重要だし、コミュニケーションも重要、その間にある体験も重要ということですね。

寒竹 そうですね。さらに言うと、モノの手前にお客様のニーズがあって、それをどう捉えることができるか、ということも大切だと思います。

鳥越 それを実現するためにテクノロジーやアプリ、Webがあるということですね。ところで、デジタルとアナログを結ぶUXって、寒竹さんはどうイメージされますか?

 
 
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寒竹 基本的にはネットで全て完結できた方が便利ですよね。時間や場所の制約がありませんから。

でも、例えばtsumiki証券であれば、疑問に思うことや不安を誰かの顔を見て相談することで安心するような、足りない部分を補完していくようなあり方がいいと思っています。

Webの世界観とリアルの世界観の整合性が取れていることが大事だと思います。tsumiki証券はあったかくて、フレンドリーでカジュアルな雰囲気が一貫していれば、お客様からは同じ感覚で体験してもらえると思います。

鳥越 FacebookやMessenger、Skypeが出てきた時に、対面の会議はなくなると言われていました。

でも、結局はなくならず、むしろ少し話して興味を持つとお互いに会いましょうとなる。実際に行ったり、会わないと感じられないことはゴマンとあるんですよね。 

tsumiki証券さんが継続してお客様とコミュニケーションを取ることによって、これまでより余計に「マルイの店舗に行こうかな」「コミュニケーションスペース」に行こうかなって人が増えるように思いますね。

寒竹 ちょっとした時に思い出して使っていただければいいと思っています。全てをリアルで対応できる時代ではないという前提で、いかに人や場所が大切かを伝えていくのか。そこに知恵を絞らないとと思っています。

鳥越 お話を聞いていると、丸井さんもtsumiki証券さんもどちらもすごいなと思いますし、好きになってしまいますよね。

寒竹 まだまだこれからですけれども、トライ&エラーでやるしかないですからね!

 
 
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