2週間でアイデア検証。テクノロジーとデザインで空港業務を改革。

株式会社NTTドコモ ANA×BLEプロジェクト

 
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株式会社NTTドコモは、全日本空輸(ANA)と共同で、羽田空港で車椅子やベビーカーにアプリと連動したタグを取り付け管理する実証実験を行いました。

一般的に空港は、動線が複雑で貸出用の車椅子やベビーカーの運用が難しく、また一元管理する仕組みがなかったため、空港スタッフの「●番ゲートに多く滞留しているはず」といった、勘と経験を頼りに運用がされていました。そこにデザインとテクノロジーを導入し効果が上がったのです。

これから従業員の体験構築が顧客の体験の品質に直結する時代がやってきます。テクノロジーの活用が空港業務の効率化はもちろん、乗客へのサービス向上に直結するそんな時代になっているのです。

 
 
(車椅子を運ぶ空港スタッフ)

(車椅子を運ぶ空港スタッフ)

 
 

プロジェクトにおいては、利用者の目線に近い形で現状を把握するべく、空港でのグランドスタッフの方の動き、車椅子/ベビーカーの導線および利用者の動向を調査し洞察をまとめました。

そうした課題抽出・仮説検証を重ね専用アプリを作り出しました。各搭乗口やカウンターに置かれた車椅子やベビーカーの台数が一覧表示され、空港スタッフはそれを元に多数滞留している場所から優先的に回収、所定の場所に戻したり、必要とされる利用者に対してスピーディーに提供が可能になったのです。

 
 
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また、複数の業務に追われる空港スタッフにとって、一目で所在がわかる事が重要なため、使いやすさと見やすさにも力を入れ、クリエイティブの力でテクノロジーを身近にした事例です。

ANAがIoT実験でつかんだ手応えと課題、空港備品を丸ごと管理

 
 
 
 

当時プロジェクトをご一緒した、株式会社NTTドコモ イノベーション統括部 企業連携担当髙野 塁さんに、プロジェクトを振り返って感じたZEPPELINの印象や、プロジェクトの全貌について、幅広くお話を伺いました。

 

「2週間で調査とプロトタイプはかつてないスピード」

 
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―まずどのようなプロジェクトだったのか、背景も含めて伺えますでしょうか?

背景として、2016年4月に我々のチームで最初に手がけた、「神戸市ドコモ見守りサービス」というプロジェクトがありました。BLEタグを活用したお子様向けの端末です。お子様はスマートフォンを持つのがセキュリティ面や金銭面で難しいけれど、これであれば簡単に配布が出来て、お子様の位置情報も確認できるというものです。その時点では、人の位置を把握するサービスを作るのがメインでしたが、いずれはモノにもリーチしていきたいと思っていました。

そんな時に、ANA様より空港の車椅子とベビーカーについて、適正に管理しようと努めているものの、それでも管理がしづらいという悩みを抱えていて、どうにか解決出来ないか?というご相談が入りました。

たしか2016年11月頃だったと思います。神戸市の時の実績を生かしてBLEダグを使った所在確認ができるサービス開発が出来そうだ、という確信がありましたので、ZEPPELINさんにご相談させていただき、すぐにプロジェクトが始まりました。

 

熱量高く前進していったプロジェクトの全貌

 
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―プロジェクトは具体的にはどういうところから始めたんですか?

まだ11月の時点では、ANA様にご訪問をすることすらしてなかったのですが、仮説としてこのタグをつければ絶対安く確実にできる、というのが直感的にあったんです。従来だと、話を聞きに言って「じゃあこういうのどうですか?」と、徐々に提案していくと思うのですが、この案件はもうゴールが見えていたので。アプリのデザインまで作り持って行きました。

―そのアプリのデザインを、ZEPPELINが制作したわけですね。

はい。初回提案の段階でアプリのワイヤーフレームが出来ているというかなり変わったケースだと思います。

―熱量が高いままそうして突き進められた要因というのは、なんだったのでしょうか?

かなりZEPPELINさんにご協力頂いたことが大きかったと思います。現場の方の気持ちになって、実際にロールプレイングするのをモットーにしていらっしゃって、スタッフの方だったらこう思うだろう、という仮説を立ててくださる。

あと一番驚いたのは、ZEPPELINさんと初めて会う前に、「もう空港に1日張り付いて見てきました」とおっしゃられたのです。それにはすごくびっくりしました。

我々もさすがにその時点では、空港の方がどういう仕事をしているのか、そもそも羽田空港ってどういう作りをしているのかがわからなかったのですが、そこも入念にリサーチしていただきました。ZEPPELINさんに会った瞬間に、仮説がこうなんじゃないか?というのが出来上がっていたのです。あ、それだったらもう前のめりで提案に持って行っていいな、という確信を得られましたね。


―ZEPPELINとしても非常に速く、密度が濃いプロジェクトでした。短期のプロジェクトではあったけれど、特に大きなトラブルもないし、非常に良いコミュニケーションが出来たと他のメンバーも申しておりました。

現場スタッフの方とアプリ導入の意思決定をする上層部がかなり離れていたので、我々外部の人間がスタッフの方の声を聞きやすかったというのはありました。

―逆に外部だからこそ、出来たことだったのかもしれませんね。

空港スタッフの方々はこう動くので、こうしたらいいと思います。ということを言うと、一旦反対はされるのですが、現場に聞いてみたらやっぱり「そうだった」というのが実際に何個かありましたね。

 

別の会社とは違う。良い意味で。

 

―弊社としてもユーザー体験を一番大切にしていて、クライアント様ももちろんですが、その先にいるサービスをご利用されるお客様の顔や行動を思い浮かべながら、サービスを作ることが一番大事ということを言っています。

実際にロールプレイングしてみたりもしました。スタッフの気持ちになるために、ここでやって見ましょうと、寸劇みたいな形でやられていて。こういう風に使うんじゃないか?というのをきちんと発想させるために、なりきって劇をするというのをやりましたね(笑)。そこまでやるんだと思いました。

―そのようなアイデアは弊社がご提案させて頂くことが多いのですか?

そうですね。やはり我々だとお客様目線になろうと思っても、まず現場に行こうという思考に至るまでに結構時間がかかりますし、まして寸劇やろうなんて思わない。

現場の方の目線を見た、というのがご協力いただいたおかげで確信に近かったので、強くお伝えが出来たと思います。

 
 

―プロジェクトを通してのZEPPELINの印象はどんなものですか?

基本的にはやはり優秀な方達だなというのがあって、UIUXをかなり大事にしてるんだなというのは思ったところです。意見いただく時にこうしたほうがいいんじゃないか、というのを理由を持って決めてらっしゃるので、軸を持ったフィードバックをいただけたりして。

結構、他だと大体1、2往復くらいで最初に案だしてきて、それのフィードバック返して、また納品されて終わり。みたいケースが多いんですけど、ZEPPELINさんは「いやいや、そうじゃないんじゃないですか?」と意見くださる。それはあんまり言われないかと思いますね。

言われたほうが我々としてもいいので。それは別の会社とは違うと思いますね、良い意味で。それもあってすごく納得したものができたと思います。

―そういうやりとりがないとお互い本当の意味で、納得したものは生み出せないですよね。

 

利用者の8割が満足。過去3年振り返ってもなかなか無い成功体験

 
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―プロジェクト後、導入されてからの評判はいかがでしたか?

アンケートをとっていて、非常に好評でした。157名中、123名から非常に好評だと。34名はあまり良くない評価を出してはいるのですが、アプリのせいではなくて、タグが付けられていないなど他の要因に引きずられている気がします。結果は8割くらいが満足だと。残り2割もアンケートの細かい内容みると、決してBADというわけではなかったですね。



―評判はよかったのですね!では、全体を通してプロジェクトのご感想を伺えますでしょうか?

最初の時間がすごく加速してできたので、なかなかこんな成功体験はないです。他の案件でも似たようなやり方ではやろうと思いますが、必ずしもZEPPELINさんとやれたりはしない。あと条件が違ったりするので・・。ここまでうまく出来ることは正直なかなかないですよ。

―過去3年振り返ってみてもですか?

無いですね。UI・UXは言ってしまえば、誰でもそれっぽくできてしまうので、それっぽく。そのせいだと思うのですが・・企業の上層部の方達はあまり重要性を理解されてないかもしれません。現場サイドから使いづらいと言われるのは我々なので、ぶち当たる壁でもあります。

振り返ると11月1日に始まったと言いましたが、11月28日にANA様に提案しに行ってるんですよ。2週間で現場調査とUIの作成まで終わってるって・・これを2週間でやるのは、とてもじゃないけどできないですね。

 

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